外国人採用の相談先はどこ?在留資格別に行政書士・社労士・登録支援機関を使い分ける方法

 

この記事でわかること

外国人採用の相談窓口とは、採用手続き・在留資格・労務管理・定着支援など、外国人採用に関わる課題を専門的に扱う相談先のことです。相談先ごとに担当できる範囲が異なるため、「何を解決したいか」によって使い分けます。費用だけで選ぶと、本来必要な手続きが漏れることがあります。

  • ・行政書士・社労士・登録支援機関・公共機関の役割の違い
  • ・費用比較で見るべきポイント
  • ・在留資格申請を依頼できる専門家の選び方
  • ・採用前・採用後で変わる相談先の使い分け方
  • ・特定技能採用で必要な相談先の組み合わせ
  • 提携行政書士を持つ人材紹介会社を選ぶ意味とメリット

外国人採用の相談先を一本化できない理由

外国人採用に関わる手続きは、複数の専門領域にまたがっています。「在留資格・入国管理(行政書士・出入国在留管理庁)」「労務・雇用管理(社労士)」「生活支援・定着支援(登録支援機関・人材紹介会社)」の3領域は管轄省庁も異なるため、課題に応じて相談先を使い分ける必要があります。

なお、相談先の使い分けが特に重要になるのは特定技能だけではありません。エンジニア・営業・通訳職などで多い「技術・人文知識・国際業務(技人国)」や、技能実習・在留資格「介護」など、在留資格の種類によって関わる専門家の組み合わせは変わります。

ただし、在留資格の種類にかかわらず、「採用手続きから入職後の定着支援まで一括で対応できる窓口を持っているかどうか」は、どの企業にも共通して重要な選定ポイントになります。

行政書士・社労士・登録支援機関・公共機関の役割と費用比較

外国人採用に関わる主な相談先を4種類に整理します。

っっっz主な対応範囲費用の目安
行政書士在留資格申請・変更・書類作成1人あたり10〜20万円程度(申請の種類・内容による)
社会保険労務士(社労士)就業規則・労務管理・社会保険手続き入月2〜5万円(顧問)または単発相談
登録支援機関特定技能の支援計画実施・生活支援月15,000〜30,000円程度/人(出入国在留管理庁調査による平均は約28,386円/月)
ハローワーク・公共機関
求人票・雇用届出・制度の一般情報無料

 

費用の意味は「何を任せるか」によって変わります。在留資格の申請代行だけなら行政書士、採用後の労務管理まで含めるなら社労士、生活支援や定着フォローまでカバーするなら登録支援機関が対象となります。

複数の相談先への個別対応が手間に感じる場合は、提携行政書士を持ちながら採用から定着支援まで一貫して対応できる人材紹介会社を窓口にすることで、連絡先を集約できます(後述)。

登録支援機関への委託費に在留資格申請が含まれない点に注意

2026年1月施行の改正行政書士法により、行政書士資格を持たない者が報酬を得て在留資格申請等の行政書類を作成・提出することは明確に違法・処罰対象となりました(違反した場合は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金)。これにより、行政書士資格を持たない登録支援機関が支援委託費の中で在留資格申請の書類作成まで対応していたケースは、原則として認められなくなっています。

登録支援機関に委託する場合でも、在留資格の申請業務は別途、行政書士資格を持つ事務所(または行政書士法人が運営する登録支援機関)に依頼する必要がある点を確認しておきましょう。

この点においても、提携行政書士法人を持つ人材紹介会社・登録支援機関を選ぶことが、手続き漏れを防ぐ最も実践的な方法です。

費用比較で見るべきポイント

見積もりを取る際に確認すべき項目です。安い見積もりに含まれない作業が後から発生することがあります。

  • ・初回相談は有料か無料か
  • ・申請書類の作成のみか、提出・審査対応まで含むか
  • ・補正対応・再申請等の追加費用の条件
  • ・採用後の継続サポートの有無
  • ・対応エリア・オンライン対応の可否
  • ・登録支援機関に委託する場合、別途行政書士への依頼が必要かの確認
  • ・提携行政書士法人があるかどうか(在留資格申請から支援まで一気通貫で対応できるか)

 

行政書士に依頼する在留資格申請の全体像

在留資格の申請代行を依頼できるのは、行政書士(または入管申請取次資格者)です。採用しようとしている在留資格の種類に実績があるかを確認します。

行政書士に依頼できる業務

  • ・在留資格認定証明書交付申請(海外から招聘する場合)
  • ・在留資格変更許可申請(技能実習→特定技能など)
  • ・在留期間更新許可申請
  • ・在留資格申請に必要な書類の作成・申請代行(行政書士のみが報酬を得て対応できる業務)
  • ・採用業務が対象の在留資格に該当するかの事前確認

在留資格は種類によって必要書類・審査期間が異なります。特定技能1号は技能試験・日本語試験の合格証や支援計画書など特有の書類が多く、申請から許可まで時間がかかることがあります。技術・人文知識・国際業務(IT・会計・翻訳等)は学歴または実務経験と職務内容の紐付けが重要で、申請書類の記載の正確さが審査結果に影響します。採用計画の段階から専門家に相談することで、書類の手戻りを減らせます。

【技人国(技術・人文知識・国際業務)の場合の注意点】

特定技能とは異なり、技術・人文知識・国際業務(通称「技人国」)には支援計画や登録支援機関の委託義務はありません。そのため相談先は基本的に「行政書士(在留資格申請)」と「社労士(労務管理)」の2つに絞られ、特定技能ほど多くの専門家を組み合わせる必要はありません。一方で、技人国の審査では学歴・実務経験と実際の職務内容との関連性が厳しく確認されるため、求人票や雇用契約書の業務内容の記載が在留資格の趣旨に合っているかを、申請前に行政書士へ重点的に確認してもらうことが重要です。

行政書士を選ぶ際のチェックポイント

確認項目具体的に確認すること
対応在留資格の実績特定技能・技術・人文知識・国際業務など、対象の在留資格の申請経験
業務内容との整合確認職務内容と在留資格の適合まで一緒に確認してもらえるか
連絡体制申請後の補正・追加書類への対応スピード
費用の内訳書類作成のみか、提出・審査フォローまで含むか
人材紹介会社との提携採用〜申請〜定着支援まで一貫して対応できる提携紹介会社があるか

 

社会保険労務士(社労士)に依頼できる業務

社労士は在留資格申請を担当しません。就業規則・労使協定・社会保険の手続きが専門です。外国人採用後の労務管理体制を整える上で必要な専門家です。

・就業規則、雇用契約の整備:外国人採用に対応した就業規則の見直し・作成、雇用条件書の法的要件確認、多言語対応補足資料の整備方針相談

・社会保険、労働保険の手続き:健康保険・厚生年金の加入手続き、雇用保険の適用確認と手続き、労災保険の適用範囲の確認

・トラブル対応:不当解雇・差別的取り扱いに関する相談、外国人従業員の労働条件に関するトラブル対応、ハラスメント対応の手順整備

継続的に外国人採用を行う場合や従業員数が増えた場合は顧問契約を、単発相談の場合はスポット対応を選ぶことでコストを抑えられます。

ハローワーク・出入国在留管理庁との使い分け

外国人を採用・離職した場合は、事業主には届出義務があります。届出期限は雇用保険の加入有無により異なり、雇用保険の被保険者となる場合は採用時が翌月10日まで、離職時が離職日の翌日から10日以内、被保険者とならない場合は採用・離職とも翌月末日までです。在留資格の申請・審査、雇用契約書の作成、支援計画の実施はハローワークの対応範囲外です。

出入国在留管理庁では採用予定の在留資格に必要な要件と書類の確認、申請書類の最新様式のダウンロード、申請状況の照会ができます。窓口は混雑するため、事前予約または行政書士への代行委託を検討します。

登録支援機関の選び方と活用方法

特定技能外国人を雇用する場合、支援計画の作成と実施が受け入れ企業に義務付けられています。社内リソースが不足している場合は、登録支援機関に委託できます。

登録支援機関に委託できる主な業務:来日前後に日本での生活・就労に関する事前ガイダンスの実施、物件探しや引っ越し支援などの住居確保補助、公的手続きや日常生活ルールの説明(生活オリエンテーション)、3ヶ月に1回以上の定期面談、業務・生活面での相談受付と関係機関への連絡、支援実施記録の管理。

登録支援機関は届出制のため、機関の質にばらつきがあります。選ぶ際は出入国在留管理庁への登録有無、特定技能の支援実績・担当言語(ベトナム語・タガログ語・インドネシア語等)、引っ越しサポートや緊急時対応の有無、費用の透明性(月額・初期費用・追加対応費用が明確か)を複数社で比較してから決めます。

また、前述のとおり在留資格申請業務まで委託したい場合は、行政書士資格を持つ運営元かどうかも確認すると安心です。

選定の最重要ポイント:提携行政書士法人があるかどうか

在留資格申請(行政書士)・支援計画実施(登録支援機関)・採用支援(人材紹介)の3つをそれぞれ別の会社に依頼すると、担当者間の連絡コストと手続き漏れのリスクが高まります。提携行政書士法人を持ち、採用から申請、入職後の定着支援まで一貫して対応できる窓口を持つ人材紹介会社・登録支援機関を選ぶことが、受け入れ体制を効率よく整える近道です。Stepjobでは、行政書士法人との連携により、在留資格申請から採用・定着支援まで一括してサポートする体制を整えています。

採用前・採用後で変わる相談先の使い分け方

外国人採用の段階ごとに、主に動く相談先が変わります。

時期・課題相談先
採用前:在留資格の要件・申請方法を確認したい行政書士・出入国在留管理庁
採用前:就業規則を外国人採用に対応させたい社労士
採用前:特定技能採用の全体像を知りたい登録支援機関・行政書士
採用前:求人票の書き方を相談したいハローワーク・人材紹介会社
採用後:在留資格の更新を代行してほしい行政書士
採用後:労務トラブルに対応してほしい社労士
採用後:生活支援・定着フォローを外部に任せたい登録支援機関・Stepjobなど
採用後:外国人雇用の届出を提出したい採用後:外国人雇用の届出を提出したい
採用前後:複数の課題をまとめて相談したい
採用前後:複数の課題をまとめて相談したい

 

複数の相談先への個別対応が手間な場合、最初の窓口として「提携行政書士を持つ人材紹介会社」に相談することで、在留資格申請・採用・定着支援をまとめて進めることができます。

在留資格別に見る相談先の組み合わせ

特定技能採用で必要な相談先の組み合わせ 

特定技能外国人を採用する場合は、複数の相談先を並行して活用する必要があります。在留資格申請・変更・更新は行政書士、雇用条件書・就業規則の整備は社労士、支援計画の作成は行政書士または登録支援機関、支援計画の実施(生活支援・面談)は登録支援機関、外国人雇用状況の届出は社内でハローワークに提出、求人・採用活動は人材紹介会社(Stepjobなど)が担います。

全てを一社に任せることは難しいですが、提携行政書士法人を持ち、登録支援機関としての機能も兼ねる人材紹介会社を選べば、相談先を1〜2社に集約できます。Stepjobでは採用から申請サポート・定着支援まで一貫した体制を整えており、はじめて特定技能採用を進める企業にとって、最初の相談先として機能します。

技術・人文知識・国際業務(技人国)採用で必要な相談先の組み合わせ 

技人国(エンジニア・営業企画・翻訳・経理など専門職での採用に多い在留資格)では、特定技能のような支援計画・登録支援機関の委託義務がないため、関わる専門家は比較的シンプルです。

在留資格の申請・変更・更新は行政書士、雇用契約書・就業規則の整備や社会保険手続きは社労士、外国人雇用状況の届出は社内でハローワークに提出、求人・採用活動は人材紹介会社が担います。
技人国では「学歴・実務経験と職務内容の整合性」が審査の核になるため、求人票の業務内容を作成する段階から行政書士に確認してもらうことが、特定技能以上に重要になります。採用から申請までを一括でサポートできる紹介会社の利用が、技人国採用においても手戻りを減らす有効な手段です。

技能実習・在留資格「介護」など他の在留資格の場合

技能実習(今後は育成就労制度へ移行予定)では、登録支援機関の代わりに「監理団体」が受け入れ企業の指導・監督を行う点が特定技能と異なります。在留資格「介護」(介護福祉士資格を持つ外国人が対象)では、特定技能や技能実習のような支援委託の義務はなく、行政書士・社労士が中心の体制で対応するのが一般的です。

採用しようとしている在留資格によって関わる専門家の組み合わせが変わるため、まずは対象の在留資格を確認し、その制度に応じた相談先を選ぶことが重要です。

よくある質問

Q: 国人採用の受け入れ準備は誰に相談すればよいですか?

在留資格の手続きは行政書士、就業規則・労務管理は社労士、特定技能の生活支援は登録支援機関が対象です。ただし、はじめて外国人採用に取り組む企業にとっては、各専門家への個別連絡が複雑に感じることも多く、提携行政書士を持つ人材紹介会社に最初に相談することで、必要な専門家を案内してもらいながら採用・申請・定着まで一括して進めることができます。

Q: 費用をかけずに外国人採用を進めることはできますか?

制度の概要把握はハローワーク・出入国在留管理庁・厚生労働省の公的資料で対応できます。ただし、在留資格申請・就業規則整備・支援計画実施は専門家への依頼または登録支援機関への委託が現実的です。「どこまで社内でやるか」「何を外部に任せるか」を最初に決め、対応範囲と費用の兼ね合いで判断します。

Q: 登録支援機関に在留資格の更新手続きも一括で頼めますか?

2026年1月施行の改正行政書士法により、行政書士資格を持たない登録支援機関が在留資格申請の書類作成まで行うことは認められなくなりました。在留資格の更新を含めて一括対応してほしい場合は、行政書士法人と提携している、または行政書士法人が運営する登録支援機関・人材紹介会社を選ぶことで、申請から支援まで一気通貫での対応が可能です。契約前に「在留資格申請業務が含まれるか」を必ず確認してください。

まとめ

外国人採用の相談窓口は、行政書士・社労士・登録支援機関・公共機関で担当できる範囲が異なります。費用だけで選ぶのではなく、「在留資格」「労務整備」「生活支援」のどこに課題があるかを先に整理してから相談先を選びます。

課題主な相談先
在留資格の申請・変更・更新行政書士
就業規則・労務管理・社会保険社労士
特定技能の生活支援・定着フォロー登録支援機関
求人票・雇用届出・制度情報ハローワーク
採用〜申請〜定着まで一括サポート提携行政書士を持つ人材紹介会社(Stepjobなど)

 

採用前は在留資格の確認と書類整備(行政書士中心)、採用後は労務対応と定着支援(社労士・登録支援機関・人材紹介会社)を組み合わせると抜け漏れが少なくなります。

専門家への個別対応が複雑に感じる場合は、提携行政書士法人を持ちながら採用支援から定着フォローまで一貫して対応できる人材紹介会社への相談を検討してみてください。Stepjobでは在留資格の種類を問わず、外国人採用全般についてご相談いただけます。

行政書士法の改正など、専門家の業務範囲に関わる制度は今後も変わる可能性があるため、契約前には最新の制度状況を専門家に確認することをおすすめします。

Stepjobとは?

Stepjobは、外国人人材紹介のほか外国人の生活周りにおける支援業務も行っております。
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