この記事でわかること
就労資格証明書は、外国人本人の申請に基づき、現在の在留資格で就労できる活動内容を出入国在留管理庁が文書で示すものです。
転職後の仕事内容が活動範囲に入るか判断しにくい場面で役立ちます。
条件を分けて見るのが要点です。
- 証明書で分かること
- 取得を考える場面
- 申請に使う資料
- 採用企業の扱い方
- 以下の記事にて、初めての外国人採用に必要な基本フローから成功のポイントまでを分かりやすく解説しています。
【外国人採用】初心者でもわかる!必要手続き・採用から入社後までの完全フローガイド
就労資格証明書で分かること
就労資格証明書を見る際の確認項目は、証明された活動内容、勤務先などの記載、交付時点の前提と、採用後に任せる職務です。証明書があるだけで交付後に変わる仕事まで認められるとは限りません。在留カード、在留期限、指定書なども合わせ、今回の職務と条件が合うかを照合します。
就労資格証明書の要点
就労資格証明書の判断材料は、外国人が現在の在留資格で行える就労活動を文書で読み取れることです。転職や職務変更で新しい仕事が活動範囲に入るか迷う場合に申請できます。取得は就労の必須条件ではないため、証明書がないことだけで不適法と決めず、他の書類も使います。
証明書に書かれる内容
証明書には、本人が行える就労活動の内容が示されます。現在の勤務先や活動内容を前提に交付されるため、採用企業は記載をそのまま読むだけでなく、自社の職務記述書と突き合わせます。職種名が似ていても、実際の業務、専門性、勤務形態が異なれば同じ結論になるとは限りません。判断材料は、活動の種類、勤務先、職務内容が自社の職務記述書と一致するかです。
外国人採用で自社に合う在留資格を見極めるための基本の見方を整理した記事も参考にしてください。
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取得を検討する場面
取得を考えやすいのは、同じ在留資格のまま転職するが新旧の職務内容が異なる場合、複数の業務を兼ねる場合、採用企業と本人の双方が活動範囲を文書で把握したい場合です。具体的には、在留カードの資格名だけでは自社業務との適合を読み切れないときに、追加の判断材料として使います。
取得を考える場面
| 場面 | 証明書を使う理由 | 企業側で合わせて見るもの |
|---|---|---|
| 転職 | 新しい職務の活動範囲を文書で見る | 配属予定の業務内容 |
| 職務追加 | 複数業務との適合を見る | 業務ごとの時間と内容 |
| 採用前 | 本人と企業の認識をそろえる | 在留カード・指定書 |
| 既存職務の継続 | 現在の活動を示す | 交付後の変更有無 |
採用前の判断材料
採用前の判断では、在留カード、旅券、指定書、資格外活動許可などを先に見ます。それでも予定業務との適合を読み切れない場合に、就労資格証明書を追加資料として検討します。証明書の取得を待つ間に就業させてよいかは一律に決めず、現在の在留資格と予定業務から個別に判断します。
申請できる人と必要書類
申請は外国人本人が行うほか、法令上認められた代理人や申請取次者が関われる場合があります。企業が本人に代わって自由に取得できる書類ではないため、本人の意思と必要資料をそろえて進めます。採用企業は職務内容や雇用条件を正確に資料化し、申請内容との食い違いを防ぎます。
申請できる人
申請できるのは、就労を認められている外国人本人です。本人の法定代理人のほか、要件を満たす所属機関の職員、申請取次の承認を受けた者、届出済みの弁護士・行政書士などが、本人から依頼を受けて提出できる場合があります。採用企業の担当者なら誰でも自由に代理申請できるわけではないため、提出者の要件を確認します。
主な必要書類
基本となるのは、就労資格証明書交付申請書、在留カード、旅券または在留資格証明書です。勤務先や活動内容が変わる場合は、新たな勤務先や活動の詳細が分かる資料も用意します。企業は雇用契約書、職務記述書、会社情報などを正確に作り、申請内容と実際に任せる仕事がずれないよう本人と確認します。
こちらの記事も参考にしてください。
外国人雇用手続き完全ガイド | 注意点・入社前から入社後まで解説
申請から交付までの流れ
判断に迷いやすいのは、証明書を就労許可そのものと捉える場合、交付後に職務が変わった場合、申請中なら新しい仕事を始められると考える場合です。例えば、証明書は申請時の活動内容を前提とするため、交付後の配置転換や業務追加まで自動的にカバーするとは限りません。
申請から交付まで
| 迷う場面 | 判断材料 | 企業の対応 |
|---|---|---|
| 証明書がない | 在留カード・指定書・職務 | ないだけで不適法と決めない |
| 申請中 | 現在の資格と予定業務 | 申請した事実だけで就業可としない |
| 交付後に異動 | 新しい職務内容 | 活動範囲を再判定する |
| 記載が読めない | 証明書と申請資料 | 入管などへ問い合わせる |
取得は義務ではない
証明書の記載と予定業務が一致しない、申請時から職務が変わっている、在留期限が迫っている、交付前に就業可否を判断できない場合は、採用決定や就業開始を急ぎません。本人の説明だけで補わず、職務記述書を詳しくし、必要に応じて出入国在留管理官署や専門家へ問い合わせます。
採用後に見落としやすい場面
見落としが起きやすいのは、採用時には適法でも配属後に職務が変わる場合、複数店舗や事業所を応援する場合、留学生の勤務時間が許可条件を超える場合です。例えば、繁忙期の応援として本来と異なる作業を続けて任せると、職種名が同じでも実態が変わる可能性があります。
配置転換や時間超過の盲点
| 盲点 | 起こりやすい場面 | 防止策 |
|---|---|---|
| 職務変更 | 配置転換・応援勤務 | 変更前に活動範囲を再判定する |
| 時間超過 | 留学生のシフト追加 | 資格外活動許可の条件と集計する |
| 期限切れ | 更新連絡の遅れ | 満了日前の社内通知日を決める |
| 委託任せ | 派遣・紹介の利用 | 受入側の担当範囲を明記する |
採用を止める判断基準
採用を止める条件は、書類原本を提示できない、在留期限が切れている、失効情報がある、本人情報が一致しない、予定業務が活動範囲に入るか判断できない場合です。現場の人手不足を理由に仮配属せず、判断者と照会先を決めます。保留中に任せてよい作業があると推測で決めるのも避けます。
交付前後に企業が見ること
就労資格証明書は任意の証明書であり、外国人が働くために常に提出しなければならない書類ではありません。採用企業は、提出がないことだけで就労不可とせず、在留カードなど他の資料から判断します。一方、転職後の活動範囲が曖昧なときは、本人と相談して取得を選択肢にします。確認項目は、交付前の保留基準と職務変更時の再判定です。
交付前の採用判断
社内手順では、誰が証明書の取得を提案するか、企業が作る職務資料、交付前の保留基準、交付後の照合担当者を決めます。本人へ丸投げすると申請資料と実際の職務がずれる可能性があります。現場が業務内容を文章化し、人事が在留資格と照らし、本人が申請する分担が判断材料になります。
企業側の保存項目
企業側の記録には、証明書の交付日、記載された活動内容、採用予定の職務、照合日、判定者、在留期限を残します。交付後に配置転換、兼務、雇用条件の変更があれば再判定のきっかけにします。写しを保管する場合は、取得目的、閲覧権限、保存期間を社内規程に合わせます。
申請費用と処理期間を採用計画に入れる
就労資格証明書の申請では、交付手数料と処理期間を採用スケジュールへ入れます。2025年4月1日申請分からの手数料改定(出入国在留管理庁)により、窓口申請とオンライン申請で手数料が異なり、勤務先や活動内容の変更有無でも標準処理期間が変わります。本人へ取得を依頼する前に、企業側の職務資料と希望入社日を整理します。
窓口申請とオンライン申請の手数料
交付時の手数料は、窓口申請が2,000円、オンライン申請が1,600円です。いずれも収入印紙で納付します。手数料は制度改定で変わる可能性があるため、申請時点の公式ページを確認します。企業が費用を負担する場合は、本人との精算方法や不交付時の扱いも事前に決めておくと行き違いを防げます。
当日交付と1〜3か月の違い
勤務先や活動内容に変更がない場合の標準処理期間は当日です。一方、転職などで勤務先や活動内容が変わる場合は1〜3か月とされています。これは標準であり、交付日を保証するものではありません。入社日を先に確定せず、証明書を待たずに判断できる条件と、交付まで就業を保留する条件を社内で分けます。
就労資格証明書と在留手続きを使い分ける
就労資格証明書は、現在持っている在留資格で行える就労活動を証明する文書であり、在留資格そのものを変更したり、在留期間を更新したりする手続ではありません。予定業務が現在の活動範囲を外れる場合は、証明書とは別に、在留資格変更許可申請が必要となる場合があります。採用企業は本人の在留資格と職務を先に照合します。
在留資格変更・更新との違い
職務が現在の在留資格の活動範囲に入るかを明確にしたいときは、就労資格証明書を検討します。活動範囲そのものを変える必要がある場合は在留資格変更許可申請、同じ活動を続けて在留期限を延ばす場合は在留期間更新許可申請が関係します。どの手続が必要か読み切れない場合は、入管の相談窓口などへ確認します。
企業が用意する職務資料
企業側は、職種名だけでなく、主な業務、業務ごとの割合、必要な知識・経験、勤務場所、雇用期間、報酬を説明できる資料を用意します。求人票、雇用契約書、職務記述書の内容が異なると、本人も申請資料を作りにくくなります。交付後は証明された活動と実際の配属を照合し、職務変更時に再確認します。
よくある質問
就労資格証明書がなければ採用できませんか?
常に必要な書類ではありません。
在留カードや指定書と予定業務から判断し、活動範囲が曖昧な転職時などに取得を検討します。
転職後の申請にはどのくらいかかりますか?
勤務先や活動内容が変わる場合の標準処理期間は1〜3か月です。
採用日から逆算し、余裕を持って進めます。
Stepjobへ取得要否から相談できますか?
Stepjobは外国人材紹介・採用支援・雇用支援を扱い、職務内容と書類の照合から雇用後の管理まで支援へつなげます。
まとめ
就労資格証明書は、現在の在留資格で行える就労活動を文書で示す任意の証明書です。転職や職務変更で活動範囲が曖昧な場合に役立ちますが、証明書だけで採用可否を決めず、在留カード、指定書、予定業務も合わせると判断しやすくなります。活動に変更がある場合は審査に1〜3か月かかることがあるため、採用日から逆算して申請と保留基準を決めます。
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