カンボジア人採用の成功のポイント
カンボジア人材の受け入れを検討する際、在留資格の選定や独自の勤務条件の整理が不十分なまま進めると、採用後のトラブルや早期離職につながるリスクがあります。
特筆すべきは母国の文化的な背景です。プチュム・ベン(9〜10月頃の先祖供養)やクメール正月(4月中旬)は、カンボジアの人々にとって極めて重要な帰省時期となります。本記事では、データに基づく傾向から具体的な運用上の注意点までを網羅的に解説します。
– 在留者数の推移と在留資格の内訳
– 在留者数が大きい国・特定技能が多い国との構成差
– 祝祭日と信仰が勤務に関わる場面
– 送出機関を挟む募集ルートの確認点
外国人採用の手段として、特定技能制度は年々重要性が高まっています。これまで特定技能1号は通算5年が上限でしたが、近年の制度改正により、例外的に5年を超えて最大6年まで在留できるケースが生まれています。
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特定技能1号の通算在留期間「5年ルール」はどう変わる?改正内容と対象分野について解説
カンボジア人採用で企業が確認すべき3つのポイント
カンボジア人材の採用においては、国籍による一括りな判断ではなく、個人の適性と「在留資格」「年中行事」「募集ルート」の3点を軸に整理することが重要です。特に、カンボジアからの送り出しには現地の「送出機関」が介在するのが一般的であり、その仕組みと透明性を理解することが、スムーズな受け入れの鍵となります。
押さえるべき重要ポイント
まず検討すべきは、担当業務に最適な在留資格の選定です。現状、技能実習と特定技能が多数を占めており、特に現場の即戦力層が厚いのが特徴です。運用面では、送出機関への手数料や渡航費が本人への不当な借入になっていないか、また、独自の大型連休に伴う帰国希望を年間計画にどう組み込むか、この2点を優先的に確認しましょう。
データから読み取れる傾向
出入国在留管理庁の2025年12月末時点の集計では、在留カンボジア人は28,957人。そのうち技能実習が14,182人、特定技能が8,379人と全体の約77.9%を占めます。技術・人文知識・国際業務は768人、留学は688人と少なく、職種の幅は広くありません。母語は独自の文字を使うクメール語で、タイ語ともベトナム語とも違います。日本語は日本語能力試験N4相当から始める人が多く、口頭だけの指示は伝わりきらない場面が出ます。作業手順は図解や実演を併せて示す前提で組みます。
なぜ「技能実習・特定技能」が多いのか?カンボジア人材の在留資格と特徴
在留カンボジア人数は、2020年末の約1.6万人から2025年末には約2.8万人へと、5年間で7割以上増加しました。増加を支えている在留資格の一つが「技能実習」や「特定技能」であり、人手不足分野での受け入れが進んでいます。他国と比較しても、現場を支える実務層の割合が高いことがカンボジア人材の特徴です。
在留カンボジア人は2020年末の16,659人から2025年末の28,957人へ、5年で73.8%伸びました。在留外国人全体が4,125,395人と過去最高を更新するなかでも目立つ伸びです。ただし在留者数の増加が、そのまま採用のしやすさを意味するわけではありません。比較対象を固定せず、在留者数が大きく、技能実習・特定技能・留学など入口の違いが出る中国・ベトナム・フィリピン・ネパール・インドネシアを並べます。
国籍別の在留資格比較表(2025年末時点)
- 出入国在留管理庁の最新データ(2025年末時点)に基づき、主要国との在留構成を比較します。タイは永住・定住層の厚さが際立っており、採用計画においては、この層を意識しつつ、本国の重要行事(帰国時期)を考慮した設計が求められます。
国籍 在留者総数 構成から読める主な層 比較軸 カンボジア 28,957人 技能実習、特定技能 送出機関と生活立ち上げを含めて設計 タイ 67,097人 永住者22,207人、技能実習11,672人、特定技能6,817人 長期在留層と帰国時期を含めて設計する 中国 930,428人 永住者357,565人、技術・人文知識・国際業務117,314人 在留者数が最大で、定着層と専門職層の厚さを比較できる ベトナム 681,100人 技能実習189,756人、特定技能164,352人 現場人材の募集チャネルと比較できる フィリピン 356,579人 永住者143,784人、定住者63,937人 長期在留・家族定着型の構成と比較できる ネパール 300,992人 留学116,151人、家族滞在72,978人、技術・人文知識・国際業務48,813人 留学・家族帯同を含む入口と比較できる インドネシア 266,069人 技能実習124,967人、特定技能86,955人 特定技能の母集団と比較できる インド 58,999人 技術・人文知識・国際業務14,567人、家族滞在13,367人 専門職採用と家族帯同の設計が中心になる 出典: [出入国在留管理庁「令和7年末現在における在留外国人数について」]
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00062.html- カンボジアは、ベトナムやインドネシアと同じく技能実習・特定技能の層が厚い一方、在留者総数は小さく、募集時に送出機関や支援体制の影響を受けやすい構成です。中国やフィリピンのような定着層中心の国、ネパールのような留学層中心の国と同じ求人設計を当てはめず、在留資格、費用負担、住居支援を先に確認します。
- 各国籍の動向や詳細については、下記の記事も参考にしてください。
【最新動向まとめ】在留外国人数は過去最多へ|日本政府の外国人政策と今後の受け入れ動向
ネパール人採用・雇用の特徴と注意点|在留資格・仕事観・定着支援
バングラデシュどんな国?外国人採用を成功させる文化・特徴・マネジメント術
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インド人採用を成功させる実践ガイド:高度人材のポテンシャルを最大化する「相互理解」のポイント
カンボジア人の特定技能1号の分野別内訳
特定技能1号の在留者(6,755人)は、主に製造業や農業に従事しています。建設や介護といった他分野での採用を検討する場合は、分母となる母集団が限られていることを前提に、余裕を持った募集・採用スケジュールを策定するのが現実的です。
分野 在留者総数 農業 3,696人 建設 1,719人 飲食料品製造業 1,651人 工業製品製造業 422人 介護 402人 ビルクリーニング 220人 農業と建設に寄るぶん、繁忙期が季節で決まる職場が多くなります。収穫や出荷の山と、9〜10月頃のプチュム・ベンや4月中旬のクメール正月に集まる帰国希望が重なる年があります。分野別の人数を自社の繁忙期カレンダーと突き合わせます。
送出機関を挟むときの費用や、在留資格ごとの進め方を突き合わせたい場合は、関連記事や相談窓口も選択肢です。
カンボジアはどんな国か、クメール人と宗教の基礎
文化・宗教への理解:クメール人の特徴と勤務上の配慮
カンボジアは人口の多くをクメール人が占め、信仰の基盤には上座部仏教があります。日常生活において宗教的な儀礼が重視される場面が多く、職場のマネジメントにおいても教義そのものへの理解以上に、彼らが大切にする「休暇」や「コミュニケーションの作法」への配慮が求められます。特に日本語での細かなニュアンスが伝わりにくい初期段階では、図解を用いた指示や実演を交えることが、業務上のミスを防ぐための有効な手段です。
プチュム・ベンとクメール正月
暮らしに信仰が最も表れるのは年中行事です。9〜10月頃のプチュム・ベンは先祖を供養する行事で、寺院へ供物を運ぶために家族が集まります。4月中旬のクメール正月も帰省を伴う長めの休みになりやすく、時期はタイのソンクラーンと近いものの別の行事です。日本の年度初めや異動と重なるため、長期休暇の申請時期を年の初めに決め、誰がいつ抜けるかを先に埋めておきます。食事に関する宗教上の制約は比較的少なく、特定の食材を避ける人は一部に限られます。それでも個人の習慣や好みはあるため、事前に本人へ確認すると安心です。
事前に確認する事項
本人へ確かめるのは、プチュム・ベンやクメール正月の帰国希望とその時期・日数、食事で避けたいものの有無、参拝や家族の慶弔で外したい日の4点です。聞き取りは合否と切り離し、入社後の勤務調整のためだと先に伝えます。あわせて費用の負担区分も確認します。送出機関へ支払った手数料の額、渡航費や事前研修費の負担者、本人や家族の借入になっていないか、日本側でも同じ名目で徴収されていないか。契約書の写しと本人の説明を突き合わせます。
カンボジア人採用で避けたい言動は何か
職場における摩擦の多くは、無意識のうちに相手の誇りや文化を軽視する言動から発生します。仏教に関連するシンボルを冗談の対象にする、あるいは不用意に頭に触れるといった行為は厳禁です。また、人前で強く叱責することは、クメール文化において非常に大きな心理的ダメージを与えます。是正が必要な場合は個別に場を設け、建設的なフィードバックを心がけることが、信頼関係を維持するポイントです。
カンボジア人材と働く上で避けるべきNG行動・摩擦回避のコツ
摩擦が起きやすいのは、プチュム・ベンの帰省希望と出荷の山が重なる休暇調整、懇親会での飲酒の勧め方、指示が曖昧なまま人前で叱る言い方です。例えば「みんな出ているから」と参加を促す言い回しは、断りにくさを生みます。注意は個別の場で作業手順を示しながら伝えます。信仰や家族の事情を理由にした断りを、そのまま受け止められるかも分かれ目です。
社内周知すべき内容
社内へ伝えるときは、配慮の理由と、実際に変える運用を対にして示します。共有するのは、ソンピアで挨拶されたときの応じ方、長期休暇の申請ルートと締切、注意は人前でなく個別に伝えること、氏名を姓・名の順でそろえることの4点。受け入れ前の朝礼や資料で配ります。特別扱いに見えないよう、日本人社員にも同じ手順が使えるかを先に見ます。
カンボジア人採用のステップ・進め方
採用フローは技能実習と特定技能で手続きが異なるため、まずは自社の職種に適した資格の特定から始めます。現地での募集や在留手続きには時間を要するため、入社希望日から逆算した余裕のあるスケジュール管理が不可欠です。あわせて、内定後速やかに住居確保や定着支援の準備を整えることが、スムーズな受け入れの鍵となります。
採用プロセスごとの決定事項
- – 担当させる業務と在留資格の対応を確かめる
- – 送出機関を含む募集ルートと支援体制を決める
- – 現地かオンラインの面接で日本語力と勤務条件を突き合わせる
- – 手数料と渡航費の負担区分を契約書で確かめる
- – 内定後に在留手続きへ進む
- – 住居と生活面を用意し、入社後の相談先を決める
各工程で決めるのは、誰が担当し、いつまでに終えるかの2点。
面接で通訳を挟むか、図や実物で作業内容を見せるかも先に決めます。抜け漏れを防ぐ項目
- 抜けやすいのは、在留期限の管理、業務を変えたときの在留資格との照合、住居契約の名義と初期費用の負担、送出機関や家族との連絡窓口です。さらに、4月中旬と9〜10月頃に休暇希望が集まる前提で、年間のシフト表へ空き枠を先に置いておきます。着手前に担当部署と期限を一覧へ落とし、内定前に誰が何を持つかを決めます。
Stepjobによる外国人採用支援
自社だけで回すと、送出機関との費用確認も在留手続きも生活支援も同じ担当者へ集まります。送出機関へ支払う費用、在留期限、クメール正月の休暇調整を別々に管理できない場合は、初期導入だけでも外部へ任せる選択肢があります。Stepjobは、外国人材紹介・採用支援・雇用支援を一気通貫に提供できる点が強みです。プチュム・ベンやクメール正月の休暇調整まで手が回らないなら、初期導入だけでも外部へ寄せたほうが早く進みます。初めての外国人採用でも安心して進められるよう、この線引きから相談できます。
よくある質問
Q: カンボジア人とは何ですか?
A: カンボジアの国籍を持つ人を指し、人口の多数はクメール人です。
公用語はクメール語で、信仰は上座部仏教が広く行き渡っています。
Q: カンボジア人で確認すべきポイントは?
A: 在留資格と担当業務が対応しているか、送出機関へ支払った手数料や渡航費が本人の借入になっていないか、プチュム・ベンとクメール正月の帰国希望、日本語の指示がどこまで伝わるかの4点です。
Q: カンボジア人の採用を進める手順は?
A: 職種と在留資格の対応を確かめ、送出機関を含む募集ルートと支援体制を決め、面接、費用負担の確認、在留手続き、住居準備の順です。
外国人材紹介・採用支援・雇用支援を一気通貫で扱うStepjobのような相談先なら、初めての外国人採用でも工程を分けられます。
まとめ
カンボジア人材は、国籍名だけの一般論より在留資格と担当業務の組み合わせから見ると見立てがぶれません。技能実習と特定技能が厚い構成、農業へ寄った分野の偏り、プチュム・ベンとクメール正月に帰国希望が集まる時期、送出機関を挟むことで生じる費用の確認。ここが自社へ当てはめる材料になります。まずは募集予定の職種を書き出し、どの在留資格に当たるかを確かめてみてください。
費用や手間に見合うか迷う段階でも、職種と入社希望時期を用意しておけば相談から始められます。
Stepjobとは?
Stepjobは、外国人人材紹介のほか外国人の生活周りにおける支援業務も行っております。
引っ越しサポートや、定期面談など入職後にも手厚くサポートしております。
内定が決まった求職者に対して、日本の生活編・仕事編についてStepjobから研修動画を提供します。
外国人の定着率は「95% 」(※内定後6ヶ月)なので、外国人採用に不安を感じている方や、
外国人を採用しても定着率が低いとお悩みの方は、ぜひご相談ください。
Stepjobの採用方法は「人材紹介」「スカウト」「掲載」の3種類あり、企業様に合わせて採用方法を選ぶことができます。







